
楽天証券のNISAの画面を開くと、投資信託の欄に4本並んでいます。
いま積み立てているのはeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)、いわゆるオルカン1本だけと前の記事に書きましたが、保有している残高を見ると実は4本あります。旧つみたてNISAで買った分がそのまま残っていたり、新NISAのつみたて投資枠で買い足した分があったりするからです。旧制度の分は売らずに、そのまま置いています。
4本も持っていると、どれにいくらかかっているのか、正直わかっていませんでした。お恥ずかしい話です。今回ひとつずつ開いて確かめたので、その中身を書いておきますね。
手数料がかかるのは、買うとき・持っているあいだ・売るときの3か所
投資信託の手数料は、タイミングで3種類にわけられます。
買うときにかかるのが購入時手数料です。楽天証券は投資信託の買付手数料をすべて無料にしていて、スポット購入でも積立でも変わりません。売るときにかかるのが信託財産留保額で、こちらはファンドによってあったりなかったりしますが、わたしが持っている4本はいずれも「なし」でした。
そしてNISA口座そのものの口座管理料も、楽天証券は無料です。買うときも売るときも口座を持っているだけでも、手数料はかからない仕組みになっています。
残るのが、持っているあいだずっとかかる信託報酬(運用管理費用)です。ここだけは、無料にはなりません。
信託報酬は、自分で払っている実感がないまま引かれ続ける
信託報酬がほかの手数料と違うのは、支払っている感覚がまったくないところです。
正直、ここがいちばんくせ者です。
銀行振込や口座引き落としのように、決まった日に信託報酬分のお金が出ていくわけではありません。ファンドの基準価額(投資信託の値段にあたるもの)から、日割りで自動的に差し引かれています。だから通帳を見ても、明細を見ても、信託報酬という項目そのものは出てきません。気づかないうちに毎年払い続けている費用、というのが実感に近いです。
しかも信託報酬以外にも、監査報酬や売買にかかる手数料などの「その他の費用」が同じように信託財産から差し引かれています。この信託報酬とその他の費用をあわせたものは「実質コスト」または「総経費率」と呼ばれていて、2024年4月からは、購入前に受け取る交付目論見書にもこの実質コストを記載することになりました。それまでは決算後の運用報告書を見ないとわからなかった数字が、買う前の段階で確認できるようになったということです。
その他の費用は運用状況によって毎年変わるため、事前に「年何%」と確定した数字を出すことはできない費用です。なのでこの記事では、確定した数字である信託報酬のほうを中心に書いていきます。
わたしが持っている4本、信託報酬はこうなっている
わたしが楽天証券で持っている4本の投資信託の信託報酬(税込・年率)は、次のとおりです。2026年8月時点で楽天証券のファンド詳細ページに掲載されていた公表値になります。
| ファンド名 | 信託報酬(税込・年率) |
|---|---|
| eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 0.05775%以内 |
| eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 0.0814%以内 |
| eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) | 0.143% |
| 楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・VTI) | 0.162%程度 |
いま積み立てているオルカンがいちばん低くて、旧つみたてNISAの頃から持っている楽天・VTIがいちばん高い、という並びになっています。低コストのインデックスファンドは値下げ競争が続いている分野なので、この数字は今の時点のものとして見てもらえたらと思います。
似た顔ぶれでも、信託報酬は約2倍違う
4本のなかでも、楽天・VTIとeMAXIS Slim米国株式(S&P500)は、どちらもアメリカの株式にまとめて投資するファンドという点でよく似ています。それなのに、信託報酬には約2倍の差があります。同じような組み合わせ、持っている方いませんか。
ただし、この2つが連動している指数は同じではありません。楽天・VTIはCRSP USトータル・マーケット・インデックスという、アメリカのほぼすべての上場株式を含む指数に連動していて、S&P500はアメリカの主要企業500社にしぼった指数に連動しています。対象がまったく同じというわけではないので、「同じものなのに手数料だけ違う」と単純に比較できるわけではありません。似ているようで、中身は別物ということです。
手数料が高いほうを売るべき、という話ではありません
数字を並べると、低いほうがよく見えます。ただ、手数料の高いファンドを売って低いほうに買い替えれば得になる、という単純な話ではありません。中身が違いますし、売り買いのタイミングでも結果は変わります。
うちの旧つみたてNISAの分は、いまもそのまま置いてあります。
どの商品を選ぶか、いまの持ち分をどうするかは、人によって考え方が分かれるところだと思います。この記事は、信託報酬という数字がどこで発生していて、どう確認できるかを整理しただけのものです。実際に商品を選ぶときは、必ず公式の目論見書や説明を読んで、ご自身で判断してもらえたらと思います。
わたしが楽天証券を選んだ理由は、こちらの記事に書いています。
口座開設から積立設定までの実際の画面は、こちらにまとめました。
→ 楽天証券でつみたてNISA、口座開設から積立設定までの手順
この記事の数字について
この記事に書いた信託報酬の数字は、2026年8月時点で楽天証券のファンド詳細ページに掲載されていた公表値をわたしが確認したものです。運用会社の公式サイトを直接開いて再確認できるとより確実なので、気になる方はam.mufg.jp(三菱UFJアセットマネジメント)やrakuten-toushin.co.jp(楽天投信投資顧問)も見てみてください。信託報酬は改定されることがあるジャンルなので、実際に商品を選ぶときは必ず最新の目論見書で確認してもらえたらと思います。
この記事はわたしが実際に持っている投資信託と、公開されている情報を整理したもので、投資の助言ではありません。「必ず増える」「元本保証」ということはありませんし、どの商品を選ぶかは必ずご自身で判断してもらえたらと思います。